「昭和橋の建設日記」第 4回目は、
・橋梁の架設方法
について、川田工業株式会社様の情報や資料をもとにまとめてみたいと思います。
昭和橋をつくる方法を、橋梁の架設方法と言います。今回の架設方法は、橋梁の主要部 材である主桁の先端に、図に示すように架設に必要な手延機を取り付けて、下部工の上を滑らせて移動さる「送り出し架設工法」です。
送り出し架設工法
送り出し架設工法の動力源として、主桁の最後尾に発電機を設置します。
主桁の最後尾に設置された発電機
発電機からの電気を利用して、写真に示すようにジャッキを伸縮させて主桁を送り出します。これらのジャッキで 300 トンのものを押すことができるそうです。
ジャッキを用いた主桁の送り出し方法
昭和橋は、3本の主桁でつくられています。こ3本の主桁を写真に示すように台車に載せて、レールの上を移動します。
台車による主桁の移動
下部工のところには、写真-に示すように主桁の重量を支える仮支承を設けます。その仮支承に、写真-のようなブルドーザーの走行部分と同じ構造のクローラなどから構成され、回転と高さ調整ができるジャッキを設置して、主桁を送り出 します。
写真- 仮支承におけるジャッキの設置状況
写真- 仮支承部における回転と高さ調整ができるジャッキ
以上のような送り出し架設方法で、写真のように昭和橋の送り出し架設が始まりました。
a)次の下部工に到達直前の状況
b)到達直前の手延機
送り出し架設が始まった昭和橋
昭和橋の架設は、機械だけではできません。写真に示す技術者の方々の力がなければ橋梁は架かりません。少し怖そうですが、すばらしい技術をお持ちの方々です。
「第五回」≪橋梁の形式≫